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2010
01/25

東京オペラシティアートギャラリーで3/22まで開催中の
「エレメント」構造デザイナー セシル・バルモンドの世界 展を見てきました。

cecilomote.jpg


セシル・バルモンドは、
オブ・アラップという構造設計集団で副会長を務める、構造デザイナーです。

彼の関わった建築で、一般的には一番有名なのは
北京の中国中央電視台でしょうか。
denshidai.jpg
2本の傾いたビルが上でつながっている、一度見たら忘れられない形態です。
完成前に火災があったことでもニュースになりました。

会場に入ってまず最初の部屋は、植物や風景の写真が大きくプリントされた
タペストリーの森。
ところどころにセシルさんの言葉が書かれていて、
これを探しながらタペストリーをくぐり抜けて行くのが楽しい。
(このタペストリーはのれんのように、触って、押していいのです)

この展覧会のハイライトはやはり「H_edge」でしょう。
(チラシの表の、下半分の写真)
ごく普通の金属のチェーン2本に張力を与えた状態で、2本の間に
X形の薄いアルミプレートをはめ込むと、
なんと、チェーンとプレートが自立するのです。
チェーンだけ、プレートだけではまっすぐ立てることなんでできないのに、
組み合わせることで実にしっかりした構造になる不思議。

チェーンとプレートを上下左右に増殖させると、いくらでも大きな構造を作れます。
サンゴや植物の繊維(ヘチマたわしのような)にも似た感じを受ける、
自然界が作り出した構造の要素を抽出したような、美しい構築物です。
チェーンとプレートが床に接しているようでいて、実は浮いている箇所すらあります。
これはぜひ現物を見ていただきたい。
天井に映るチェーンとプレートの影が美しいです。

たまたま、2年前に伊東豊雄さんとセシルさんの講演会を聞く機会がありました。
この時も、セシルさんのお話は、
自然界のもつ秩序が建築のヒントになる、というお話でした。
(ちなみに建築家の講演会って当たり外れが大きくて、
いい建物を作っている人でも、話がおもしろいとは限らないのです。
建築家には、自分の建築を言葉で表現できるタイプの人と、そうではない人がいるのです。
この講演会は大当たりのほうでした。)

cecilura.jpg

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プロフィール

h tomo

Author:h tomo
江戸川区南葛西で活動する
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